親知らず外来EXTRACTION
当院の親知らずの
診察・抜歯治療について
専門の口腔外科医が在籍
当院には京都府立医科大学口腔外科にて研修を行なった歯科医師が在籍し、痛みに配慮した的確な親知らずの抜歯治療を提供しています。
下の親知らずは神経や動脈が走っているため、当院では抜歯をする際CT撮影をしています。三次元的に見て安全に抜歯できるか確認したうえで、事前にメリットやリスクについてしっかり説明をさせていただきます。「私の親知らずも抜いたほうがいいのかな?」と気になった方はお気軽にご相談ください。
親知らずとは
親知らずは、お口の中の一番奥に生えてくる永久歯です
「智歯」や「第三大臼歯」とも呼ばれています。親知らずがすべて生えている場合には上下左右に1本ずつの計4本となりますが、生え方や生えてくる本数にも個人差があり、人によっては1〜3本だけあったり、全く生えてこない方もいらっしゃいます。また、親知らずが歯肉の下に埋まったままの状態のケースもあります(埋伏歯)。
親知らずが生えてくる時期にも個人差はありますが、10代後半〜20代が一般的とされており、親も知らないうちに生えていることから「親知らず」と呼ぶとも言われています。
親知らずの抜歯が必要なケースとは
以下のような親知らずは、歯を残すことのリスクの方が大きくなるため、抜歯をする方が望ましいでしょう。
- 虫歯で神経に炎症を起こしているケース
- 痛みや腫れなど再発を繰り返しているケース
- 歯並びを乱す原因歯になっているケース
- 将来的に虫歯や歯周病を引き起こす可能性が
高いケース - 矯正治療の歯の動きを妨げているケース
- 矯正治療後に後戻りが心配されるケース
必ずしも
抜歯をしなくても良いケースとは
- まっすぐ正常に生えているケース
- 汚れを適切に除去できているケース
- ブリッジに利用できるケース
- 移殖歯のドナーとして利用できるケース
上記のような親知らずであれば、必ずしも抜歯をする必要はないでしょう。
当院では、現在のお口の状態と将来的なリスクも十分に踏まえて、抜歯が必要かどうかの診査・診断をしております。気になる方は遠慮なくご相談ください。
親知らずによる主なトラブル
虫歯
- 親知らずが斜めに生えていたり、途中までしか生えてこない場合、歯ブラシが奥まで上手く届かないことがあります。親知らずと手前の歯(第二大臼歯)の隙間にも汚れが溜まりやすくなり、虫歯リスクが高まるケースも。親知らずだけでなく手前の歯まで虫歯になる場合もありますので、周囲の歯に与える影響にも注意が必要です。
歯肉の炎症
- 斜めに生えたり、真っ直ぐでも途中までしか生えてこない状態の親知らずは、歯と歯肉の間に食べかすやプラーク(歯垢)がたまりやすくなります。細菌が増殖することで、親知らず周囲の歯肉に炎症が起きる「智歯周囲炎」になるケースがあります。
歯根の吸収
- 親知らずが手前の歯に食い込むように生えている場合、手前の歯の根っこが溶けてしまう「歯根吸収」を引き起こすことがあります。歯根吸収が進んでしまうと、親知らずだけでなく手前の歯の抜歯が必要になるケースもあります。
口臭
- 正常に生えていない親知らずの周辺は不衛生になりやすい状態にあり、虫歯や歯肉に溜まった膿が口臭の原因になってしまうことがあります。
歯並びへの影響
- 親知らずが横や斜めに存在すると、手前の奥歯を押してしまい歯並びに影響を及ぼす場合があります。また、歯が並ぶスペースが足りず歯並びにガタガタが見られる場合、親知らずを抜くことで奥歯を遠心移動することも可能です。
親知らずの抜歯治療の流れ
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お口の状態や難易度の把握
お口の中の状態を診査し、抜歯における難易度を診断した上で治療方針を決定します。
親知らずが神経に近い場合などは歯科用CTを用いた検査を行い、肉眼では見えない部分まで三次元的に確認することで、最適な治療プランを策定します。
- 抜歯方法の説明 お口の状態や親知らずの難易度で術式は異なるため、術前に治療プランを分かりやすくご説明します。
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術後に現れる可能性のある
症状についての説明確率は非常に低いものですが、下の親知らずを抜いた時の後遺症の一つとして、下唇に軽いしびれがしばらく残るケースがあります。また、術後直後に痛みとともに現れやすい、口が大きく開かないなどの開口障害も稀に長引くケースとして考えられます。
上記のような抜歯後に口腔内で起こり得る様々な可能性についても、治療の前後を通じて丁寧にご説明します。
- 術前準備 術前にはお口の中をしっかりと検査し、汚れが溜まっている場合はクリーニング後に抜歯を行います。
- 丁寧でスピーディーな抜歯治療 患者さんの痛みや不安にも十分な配慮をしながら、丁寧に的確に施術を行います。症状に応じて患者さんに確認の上、当日に行う場合もあります。
抜歯後の注意点について
痛み
痛みのピークは、当日麻酔が切れた後から翌朝にかけてとなります(個人差があります)。処方された抗生物質や鎮痛剤を服用しましょう。当院では抜歯後は症状確認のために消毒に来ていただいております。痛みが強ければ追加で鎮痛剤をお渡しいたしますので、ご相談ください。
出血
10分~15分程度ガーゼを噛んで圧迫止血を行なってください。抜歯直後から数日間は口の中にじんわり出血が続く場合がありますが、徐々にかさぶたができて傷口は治るので安心してください。
腫れ
腫れは痛みより少し遅れてからピークを迎え、一般的には2~3日でピークになると言われています(個人差があります)。
歯茎の腫れはピークを迎えて徐々に引いていきます。2週間経っても腫れが引かないとき、内側が腫れる場合は危険なケースがあるため、かかりつけの歯科医院への受診をおすすめします。
神経マヒ
親知らずの根の先端近くの口唇の感覚神経との位置関係により、抜歯後に一時的なマヒが発生する場合がありますが、当院では必要に応じて歯科用CTで3D立体画像を用いて確認を行なっているため、より安全な抜歯が行えます。
お食事
傷の保護のため、血の塊(かさぶた)が安定する2~3時間はお食事を控えて頂く必要があります。
抜歯の穴
抜歯した歯茎を糸と針で縫い合わせない場合もあります。
しばらくすると抜歯した部分の穴の奥にジェル状の黒っぽい固まりができます。歯茎がきれいに治るためのかさぶたですので、できるだけそれが穴から飛び出さないように注意しましょう。また、穴に食べ物が入り込んだ際は、慌てずに軽くゆすぐ程度にしましょう。
喫煙、飲酒
出血が止まりにくくなる、傷の治りが遅くなる場合があります。
抜歯したところが落ち着くまで喫煙や飲酒は控えることをおすすめします。
お風呂
抜歯当日は体が温まると血行が良くなり出血しやすくなっているので、湯船につかるのは控えましょう。
シャワー程度で済ませる方が良いでしょう。